どういう人におすすめ?
全経営者と全サラリーマンに読んで欲しい一冊!
本のコンセプトはこのノートを踏み台にして柳井さん自身を超えていって欲しいという思いから執筆され、経営者の考え方が掲載されています。更にノートの周りは余白となっていて自分の思った事や書き留めたい事が書けるようになっています。一度読んで終わりではなく、自分が別の役職になったり歳を重ねて読み直した時にまた別の捉え方が出来ます!経営者になる為とあるが普通のサラリーマンの方や管理職の方にもリーダーとしての考え方が詰まっており、今後の仕事に取り入れる事も多く載っています。全部実践する事は難しくても一つだけでも実践してみると今よりもスムーズに仕事を進められるかもしれません。
内容
経営者として成果を挙げる為に必要な4つの力
①変革する力(イノベーター)
②儲ける力(商売人)
③チームを作る力(リーダー)
④理想を追求する力(使命感)
即断即決即実行!
リーダーとは?
・リーダーというのはチームを勝利に導き、組織全体の目標の明確化と共有に尽力しなければならない。リーダーとして上手くいかない人は自分だけが勝とうとする人。
・挑戦する為にリーダーが自分に課すべき三つの事。
①自分に期待する。
②自己変革・・・自分を冷静に客観視し謙虚に自分をとらえて自己変革を続ける。
③自己管理・・・経営者として贅沢しすぎない。自分を律する心と健康管理。
・仕事を本人に考えさせる事が責任感の根源となる。
・任せる時はゴールイメージを必ず最初に共有せよ。
・上司に必要なのは厳しく要求して部下を信頼し君ならできると信じる事。そして最終的な責任は全て上司が取るという覚悟をし、上手くいった時の功績は部下の物とする。
・不安に思うことを具体的に書き出して、正体を突き止めてみると悩んでも仕方がなく、大したものではないことがわかる。→大切なのはまずやってみること。
会社の経営について
・経営者は不安ではなく危機感に基づいて経営しなければならない。→常識が会社の進化を妨げる。
①お客様をビックリさせようと思わせる。
②お客様の声は重要だが、その一枚上手をいく思考習慣が必要。(+αのおもてなし)
③提供者である自分達が本当にいいと思うモノ、本当にいいお店だと思える店にする。
・商売はインプットとアウトプットが大きい分だけ儲けになる。
・経営は戦略パートナー、お金いずれにおいても分散ではなく集中すべき。
・プロの仕事とは矛盾と戦って何とか解決策を見出す。そこにプロとしての付加価値が生まれ、お客様の笑顔が生まれる。
・問題解決を表面的な対症療法的な事でやろうとしない。その問題を解決する為に本質的にどんな事が必要なのかを必死に考え、実行する。
・計画を作るときに最も大切なのは成功のイメージ化。計画はあくまで計画であり完璧な計画などない。 →優秀な人は計画に固執せず上手く修正し最終的な成果を挙げる人。
・多様性を積極的に肯定する。→人間は一人一人違う。※特に日本人は考え方の幅が狭すぎる傾向が強く、違いを受け止めるのではなく廃除する傾向にあるのでリーダーは注意が必要。
・お金だけを追いかけるとお金に逃げられる。協力会社共にwin-winとなるように考える。
使命感がもたらしてくれるモノ
使命が社会を良くする方向にもっていく使命であるほどそれを具体化した商品やサービス、商売に対して社会は共感し受け入れてくれる。
・責任感を通じる。
・職業的良心に通じる。
・内発的動機を高めてくれる。
・めげない人に育ててくれる。
・チームメンバーに方向性を与えてくれる。
・チームに優秀な人材をもたらす。
・会社が何者かを明確にしてくれる。
・判断基準を与える。
会社の危険な兆候
・自己都合、あるいは強者の論理が横行している。
・横並びやモノマネで何かをやろうとしている。
・頭の中が機械的、作業的でマニュアル思考となっている。
・何事も官僚主義的になっている お客様都合主義の対極。
・評価が甘くなり実力以外の要素で人事が行われる。
・計画立案と数値分析ばかりで現場には上から目線で一方的に指示を出す。
・自分で問題を発見せず、人の報告任せで判断する。
・報告用の数値づくりに一生懸命になる。→お客様ではなく会社の偉い人や上司あるいは本部を見て仕事をする。失敗の言い訳づくりに必死になりやがって~!byオットー(ガンダムUC)
・優先度ではなく自分のやりやすい仕事ばかりする。
・評論が多く実行しない。
・失敗を極端に恐れて挑戦を避ける。
・前例主義的な意思決定をされた商品や商売が多くみられる。
・全社最適ではなく部分最適が横行する。
危機に際して
自分たちにとって不都合で過酷な現実であっても現実を直視し受け止め、何をやるかを考えて実行に移す。そして何よりも大切なのは情報公開。発表するのにためらうような厳しい現実でもトップが説明し今後の方策を明言すべき。それが世の中や従業員との信頼に繋がる。危機に際してはリーダーが素早く適切な判断を下さないと致命傷となる。信頼こそ全て!
感想
二時間程で読む事が出来ましたが内容は非常に濃くとても勉強になる事ばかりでした。今回読んで一番感じたのは即断即決即実行とやはり実行力がモノを言うという事です。計画に時間をかけ結局着手が遅れる等は様々な会社にてよくある事だと思います。私もサラリーマン時代を思い出すとグサリと胸に刺さります。仕事の出来る人は確かに計画を立てて即実行からの着手後の計画の路線変更が上手なイメージがあります。今後はこの即断即決即実行をモットーに色々な事に挑戦していき柔軟な思考を持って仕事に取り組んでいきたいです!私の好きなお金の大学の両学長も今日が一番若い日だから失敗を恐れずどんどん挑戦していこうといってましたが、柳井さんも同じ思考で恐れ入りました。。。
又以前勤めていた建築の会社を思い出すと危険な兆候の中の何項目か該当しているのですが、その中でも強者の論理の横行の項目が特にひどかったです。強者の論理としては上司の過去の成功体験がある為、上司の思考がそれに縛られていた場合、より生産性の高いやり方があっても過去の他の現場でのやり方に固執していました。建設現場では人手不足が進んでおり、少しでも生産性の高い方法での現場管理が求められる中で各現場のリーダーにより上手くいく現場と行かない現場がやはりありました。ファーストリテイリングでは入社後全員にこの本が配られ全員が読むとの事で建築とはまた業界が違いますが、リーダーとしての考え方は同じだと思うので多くの人にこの考え方が浸透する事で部下との付き合い方や管理職としての在り方が少しは変わっていくのかなと感じました。
値段は1300円程なので上記以外のたくさんのリーダー、経営者の考え方が載っていますので是非手に取って柳井正さんの思考を体験してください。☆5つ!( ゚Д゚)
(参考)
著者 柳井 正(やない ただし)
日本の実業家、資産家。カジュアル衣料の製造販売「ユニクロ」を中心とした企業グループ持株会社であるファーストリテイリング代表取締役会長兼社長。ユニクロ代表取締役会長兼社長。ジーユー取締役会長。
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